○辻 省次 (東京大学医学部附属病院分子神経学/国際医療福祉大学)
セッション情報
神経疾患の克服を目指して
[OC-04] ゲノムから孤発性神経疾患が解明できるか?
2018年5月25日(金) 13:45 〜 15:45 第3会場 (さっぽろ芸術文化の館3F 蓬莱の間)
座長:辻 省次(東京大学医学部附属病院分子神経学/国際医療福祉大学), 池内 健(新潟大学脳研究所生命科学リソース研究センター)
神経疾患の大部分は孤発性疾患であるが,その発症機構は,大部分未解明である.孤発性疾患は,一般的には多因子疾患と呼ばれ,複数の遺伝的要因と環境要因などの外的要因が組み合わさって発症するのではないかと考えられている.一方,これまでの臨床遺伝学的な観察からは,孤発性神経疾患に置いても遺伝的要因の関与が大きいとする報告があるものの,これまでの研究では,主要な遺伝的要因の解明が困難で,”missing heritability”と呼ばれ,大きな課題となっている.”missing heritability”の解明のためには,次世代シーケンサーを用いた網羅的なゲノム解析,遺伝統計学を駆使したアプローチ,大規模ゲノムデータベースの利活用,通常のゲノム解析では解析が困難な構造変異の解析など,多角的なアプローチが求められる.本シンポジウムでは,この分野を俯瞰し今後目指すべき研究の方向性について検討する.
○岡田 随象 (大阪大学大学院医学系研究科遺伝統計学)
○奥野 恭史 (京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻ビッグデータ医科学分野)
○浜 結香, 佐々木 秀直 (北海道大学大学院医学研究院神経病態学分野神経内科学)
○三井 純 (東京大学大学院医学系研究科 分子神経学講座)