[PG01-17] カブトムシTrypoxylus dichotomusが示す採餌リズムの測定
活動リズムは生物時計などの内因的要因や、餌種や他個体との相互作用などの外因的要因によって規定される。カブトムシTrypoxylus dichotomusのオスは、幼虫期の栄養状態に応じて体長との相対的な角の長さが異なる(角が長い個体はメジャー、角が短い個体はマイナーと呼ばれる)。野外において、マイナーの餌場にいる時刻はメジャーに比べて早くなっていることが報告されているものの、その差がどのような要因で生じたのかついては明らかになっていない。本研究では、①羽化後、オス間闘争の経験によりマイナー(もしくはメジャー)の採餌時刻が変化した(外因的要因仮説)②羽化前から採餌タイミングが決定しており、マイナーの採餌時刻はメジャーと比べて羽化直後から早い(内因的要因仮説)の二つの仮説の検証を目的とした。両者を区別するために、羽化後他個体との相互作用がないカブトムシが示す採餌リズムを測定することを計画した。そこでまずは、カブトムシの採餌リズムの測定系の確立をめざした。本発表ではその測定測定系の開発と測定データについて紹介し議論したい。