日本昆虫学会第84回大会・第68回日本応用動物昆虫学会大会 合同大会

講演情報

ポスター発表

[PS02] ポスター発表(学生B:コアタイム2)

2024年3月30日(土) 12:30 〜 13:30 桜(学生) (桜)

[PS02-82] 特定外来生物クビアカツヤカミキリ Aromia bungii(Faldermann)の名古屋市およびその周辺地域における侵入状況(昆虫綱・甲虫目・カミキリムシ科)

◯田之上 秀斗1、戸田 尚希1、上船 雅義1、武藤 将道1 (1. 名城大・農)

2011年に埼玉県において日本への侵入が初めて確認されたクビアカツヤカミキリは,2023年現在,愛知県を含む13都府県に侵入している.本種は,幼虫がバラ科の樹木内に穿孔し,枯死させるため,バラ科の果樹において非常に重要な害虫種であり,2018年に特定外来生物に指定されている.本種から果樹を守る観点からも,サクラやポプラなどの果樹以外の樹木も含めて国内における本種の分布を把握し,その拡大を可能な限り抑制させることは重要である.本種の侵入は,愛知県では2012年に海部地域で初めて確認され,2019年には名古屋市でも確認された.本研究では,名古屋市およびその周辺地域におけるクビアカツヤカミキリの2023年時点における侵入状況を把握するため,名古屋市・弥富市・津島市・愛西市・蟹江町・東海市・あま市・常滑市のサクラが植栽されている公園や河川沿いで本種の成虫の発生とフラスの有無を調査した.本発表では,これまでの本種の侵入に関する知見と本研究での調査結果をもとに,本種の侵入状況について議論する.