第59回日本小児神経学会学術集会

セッション情報

市民公開講座:Talk on Down syndrome~ライフスパンを通して支援する~

ダウン症

[STOK1] 市民公開講座(特別講演) Keeping children and adolescents with Down syndrome healthy:Medical updates for physicians

2017年6月16日(金) 09:40 〜 10:40 第1会場 (大ホール)

座長:五十嵐隆(国立成育医療研究センター)

【市民公開講座のねらい】
ダウン症について,これまで医療,教育,福祉のそれぞれの現場で話題になることはあっても,3領域の方々が共通の場で議論することはありませんでした.乳幼児期の合併症治療には専門的医療を提供できますが,早期療育についての知識も十分ではなく,教育課題をはじめ,まして成人期のダウン症を持つ方がどのような暮らしをしているのか,どのような医療ニーズがあるのか,誰がその医療を担うべきか,など知っていることは限られています.そのため,ダウン症についてライフステージに合わせて分野の違う先生方と1日を通して議論をしていただきます.

Brian G. Skotko (Massachusetts General Hospital, Massachusetts, USA)

【特別講演のねらい】
Skotko先生はマサチューセッツ総合病院のダウン症プログラムを主催する遺伝専門医です。全米では、ダウン症患者は小児から成人に至るまで各地の中心的病院で診療され、年に1〜2度Skotko先生の診察を受けにボストンまで来られます。診療にとどまらず、家族への愛情に満ちた指導、臨床治験も行われています。彼の主催するプログラムでは、心理的サポート、社会資源の紹介や、家族会との連携を紹介することもあり、ダウン症者がスタッフとして働いています。日本にも、このような医療にとどまらない、教育や福祉ときめ細かく連携した多機能病院が求められています。