第60回日本小児神経学会学術集会

セッション情報

実践教育セミナー

[JS1] 実践教育セミナー1
ここまでわかった神経症候学

2018年5月30日(水) 12:50 〜 15:20 第3会場 (2F 201)

座長:久保田雅也(国立成育医療研究センター神経内科)

【企画・趣旨のねらい】
 神経症候学の歴史は神経学の歴史そのものである.先人達が画像も遺伝子診断もない時代に自分の手で触って,眼で確かめて,そして考えて残したものである.Authodoxな反射からtrivialな反射まで先人達の神経疾患を通した人間への尽きない興味と格闘の歴史がそこにはある.診断技術の革新とともに神経症候学も修正や精緻化を迫られ,それらがまた,新たな症候学を生んでいく.シャルコーの時代のように自分たちの症候学の成否が剖検を待つまでもなくリアルタイムでわかるようになった.ヒトの一挙手一投足の意味を読み取ることが神経症候学の使命だとすれば我々凡人には荷が重すぎるが,虚心に歴史を学べば見えていないものが見えてくることもある.今回は①新生児神経症候学,②運動障害の神経症候学,③あまり教科書に解説されていない神経症候学を古典から現在の診断技術の革新による精緻化も含めて概説していただく.明日からでも役に立つ神経症候学を皆で学ぶセミナーにしたい.