第17回日本薬局学会学術総会

講演情報

一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Bグループ

2023年10月9日(月) 14:00 〜 14:40 ポスター会場 (2号館3階 会議室231/会議室232+233/会議室234)

[P-125-B] 小児在宅に対する薬局薬剤師の現状調査及び勉強会実施後の意識変化を通した今後の薬局介入への検討

小泉 彰久1, 藤本 俊明2, 安彦 大路3 (1.(株)アイセイ薬局 アイセイ薬局三ノ輪店, 2.首都圏東支店, 3.首都圏南支店)

【目的】
医療的ケア児の増加に伴い小児特定加算が新設され、小児在宅医療の必要性が高まっている。しかし、実施している医療機関が少なく薬剤師の認知度や知識が低いと推測される。このため、当薬局薬剤師に対して小児在宅に関する勉強会とその参加者にアンケートを実施し、認知度の調査及び知識の向上による今後の薬局介入への検討を行う。
【方法】
2023年3月22~3月29日の間に勉強会(小児在宅医療の現場をしり医療的ケア児の理解を深める内容)をオンライン形式で4回実施し、参加者に対してアンケートを行った。その内容は、小児在宅などに関する認知度、勉強会前後の意識変化、薬局の小児在宅推進とした。
【結果】
勉強会に出席した50人より回答を得た。小児在宅を現在も過去も実施してないのは96%で、医療的ケア児を聞いた事があるのは42%、知らなかったのは22%であった。医療的ケア児支援法の認知度は、知らなかったが56%、医療的ケア児コーディネーターを知らなかったのは72%となった。小児在宅に関する研修会は、聞いた事がないが35人であった。勉強会前に比べて関心ありが14人増加した。印象の変化は勉強会前後で、小児が大変であるが12人減少し、もっと知りたいが12人増えた。薬局側から小児在宅を提案するのに必要な事は、小児在宅への理解が一番多かった。小児在宅で必要だと思う事は小児疾患の理解が最多で、次いで患者環境の理解となった。
【考察】
勉強会は導入編であるが、関心度が勉強会後に上がり大変さが低くなったのは、何も知らない状態からある程度の知識や理解、興味を得たものと考える。小児在宅への理解や認知度の低さが、漠然とした印象や関心度に影響していると感じる。今後は医療的ケア児の実例を通した薬物治療や疾患、患者環境の理解等の勉強会を通し知識向上を図りつつ、医療機関や患者、行政側へ薬局利用のメリット等を周知していく必要があると考える。