[P-066-C] オシメルチニブによる皮膚障害に苦しみつつも休薬しない意志を把握し医師とのコンセンサス不足を解消できた一例
【背景】EGFR阻害薬治療は皮膚障害による中断もありうるが、患者は治療を続けたいと当然思う。そんな思いを、副作用聞取りを通じて把握し医師とのコンセンサス不足解消に繋げられたので報告する。
【患者背景】30代女性、肺がん。X年10月13日オシメルチニブ80mg/日開始(内科)後、休薬なく継続。
【経過】皮膚科受診日の薬歴より、10月27日、肌荒れ出現。ヘパリン類似物質スプレー処方。11月24日、ヘパリン類似物質ローション、マイザー®クリーム、ロコイド®クリーム継続処方。12月22日、手ひび割れあり。亜鉛華軟膏追加。X+1年2月16日、足指化膿。フシジンレオ®軟膏・ケフレックス®カプセル処方。3月7日、悪化し歩行困難で受診。母指爪除去。3月14日まだ痛い。デルモベート®軟膏処方。4月12日、爪の手入れを促す服薬指導。5月7日、職場復帰し持ち運ぶためボトル調剤していたマイザー®は5gチューブが都合良いと聞取り。
【患者の訴えと情報提供】5月21日来局時。前回マイザー®の使用状況を聞いてくれたので話す気になった。足指浸出液で大変な時、指示通りテープ巻くも不変。強いステロイドを早く使えば爪を除去しなくて済んだ。命に係わるのに簡単に皮膚科で休薬と言わずその指導を聞きたかったと怒り口調で訴え。医師と患者との意思疎通不足と認め、皮膚科医師に書面にて副作用あるが休薬したくない強い気持である事につき情報提供。「貴重な情報だった」返信あり。6月5日オシメルチニブは休薬しない方針を医師と確認したと患者より申し出あり。
【考察】4月12日に既に爪を除去済み時点で爪の手入れを促している事から我々の患者に対する理解不足が伺え、より早く状況把握できていれば医師への情報提供やデルモベート®使用指導ができ患者の苦しみを軽減できたと考えられる。遅まきながらも日常に即した話をきっかけに患者が本心を明かす気になった事からも、常に具体的な患者理解に努めるべきである。
【患者背景】30代女性、肺がん。X年10月13日オシメルチニブ80mg/日開始(内科)後、休薬なく継続。
【経過】皮膚科受診日の薬歴より、10月27日、肌荒れ出現。ヘパリン類似物質スプレー処方。11月24日、ヘパリン類似物質ローション、マイザー®クリーム、ロコイド®クリーム継続処方。12月22日、手ひび割れあり。亜鉛華軟膏追加。X+1年2月16日、足指化膿。フシジンレオ®軟膏・ケフレックス®カプセル処方。3月7日、悪化し歩行困難で受診。母指爪除去。3月14日まだ痛い。デルモベート®軟膏処方。4月12日、爪の手入れを促す服薬指導。5月7日、職場復帰し持ち運ぶためボトル調剤していたマイザー®は5gチューブが都合良いと聞取り。
【患者の訴えと情報提供】5月21日来局時。前回マイザー®の使用状況を聞いてくれたので話す気になった。足指浸出液で大変な時、指示通りテープ巻くも不変。強いステロイドを早く使えば爪を除去しなくて済んだ。命に係わるのに簡単に皮膚科で休薬と言わずその指導を聞きたかったと怒り口調で訴え。医師と患者との意思疎通不足と認め、皮膚科医師に書面にて副作用あるが休薬したくない強い気持である事につき情報提供。「貴重な情報だった」返信あり。6月5日オシメルチニブは休薬しない方針を医師と確認したと患者より申し出あり。
【考察】4月12日に既に爪を除去済み時点で爪の手入れを促している事から我々の患者に対する理解不足が伺え、より早く状況把握できていれば医師への情報提供やデルモベート®使用指導ができ患者の苦しみを軽減できたと考えられる。遅まきながらも日常に即した話をきっかけに患者が本心を明かす気になった事からも、常に具体的な患者理解に努めるべきである。