第21回日本蛋白質科学会年会

講演情報

ポスターセッション

[1P-1] ポスター1(1P-01ー1P-48)

2021年6月16日(水) 14:45 〜 16:45 ポスター会場1

[1P-42*] 分子動力学シミュレーションとDeep Neural Networkを用いた反応座標上のADKの構造変化立体構造予測プログラムの開発

清岡 亮太, 大多和 克紀, 松倉 里紗, 宮下 尚之 (近大・生物理工)

 生体分子の中には機能する際に大きな構造変化を起こすものがある。この構造変化が細胞活動や疾患機構などで大きな役割をはたす場合が多い。一方、近年のコンピュータ技術の発展により分子動力学(MD)シミュレーションを使うことで、長時間の生体分子の運動を見ることができるようになり、マイクロ秒程度の生体分子の運動をコンピュータ上で見ることができるようになってきた。しかし、生体分子の大きな構造変化は多くの場合、秒ー数ミリ秒など、コンピュータシミュレーションで可能な時間に対し非常に長い時間がかかる。そこで、近年ではストリング法などさまざまな手法を用いて、構造変化過程を得る方法が開発されてきた。一方、生体分子のMDシミュレーションを行った後、ある反応座標上の任意の構造変化経路を見たい場合もある。その様な場合にストリング法を毎回実施するのは手間がかかる。そこで、本研究では、分子動力学シミュレーションとDeep Neural Networkを用いて、任意の反応座標上の任意の構造変化経路の構造を得る事のできる構造変化立体構造予測プログラムを開発した。今回は動作確認としてアデニル酸キナーゼ(ADK)のOpen-Close構造の任意の構造変化経路を予測した。