サイエンスキャッスル2018

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関東大会 » ポスター発表②・偶数

[ES205] ポスター発表 偶数

2018年12月24日(月) 13:30 〜 14:00 ポスター/ブースエリア (7F 小体育館)

[P-142] ヨウ素溶液の色と吸収曲線の比較

柳瀬珠利, 脇方大地 (日本大学習志野高等学校)

キーワード:ヨウ素、極性、吸収曲線

<概要>
ヨウ素を有機溶媒に溶かしたときに極性の値によってヨウ素の溶けやすさに違いがあるのではないかと考え実験を行った。しかし低極性溶媒と高極性溶媒のどちらにもヨウ素はまんべんなく溶けた。そこで低極性溶媒と高極性溶媒のどちらにヨウ素が溶けやすいのかを比較するため混合しない2種類の溶媒を用いてヨウ素の溶けやすさを比較した。その結果精製水は低極性溶媒の方に多くのヨウ素を溶かすが精製水にもヨウ素が溶けることがわかった。またエチレングリコールやヨウカカリウム溶液では低極性溶媒よりも多くのヨウ素を溶かした。しかしトルエンは高極性溶媒よりも多くのヨウ素を溶かした。したがってヨウ素の溶けやすさは極性だけでは説明できずその他の要因があることがわかった。
<考察・展望>
今回の実験の結果から4つのことがわかった。

1:精製水は高極性溶媒のためヨウ素が溶けにくく低極性溶媒の方に多くのヨウ素が溶ける。

2:エチレングリコールなどのアルコール類は炭化水素基をもつため炭化水素基が疎水基にあたり多くのヨウ素を

溶かしヨウカカリウム溶液はヨウ素と化合して三ヨウ化物イオンとなり水と水和イオンを形成するため低極性

溶媒よりも多くのヨウ素を溶かす。

3:トルエンにヨウ素を溶かすとI2芳香族炭化水素錯体を形成するためエチレングリコールやヨウカカリウム溶液よりも多くのヨウ素を溶かす。