[O-4] 植物共生微生物エンドファイトの単離と利用
キーワード:エンドファイト、植物共生微生物、ソバ
<概要>
山形県の内陸部では、ソバが有名である。しかし、ソバは収量が不安定であることが知られている。また、植物に対して養分・水分の供給や病原菌に対する抵抗性を向上させる働きを持ったエンドファイトという植物共生微生物が知られている。ソバと共生関係を結ぶエンドファイトを単離し、農業生産に用いることで、ソバの収量の安定化や化学肥料などの使用量を削減することに活用しようと考えた。本研究では、60菌株を単離し、そのうち38菌株で地上部成長の促進が見られた。そのうち、6菌株を野外条件で接種し、生育促進効果を評価した。
山形県の内陸部では、ソバが有名である。しかし、ソバは収量が不安定であることが知られている。また、植物に対して養分・水分の供給や病原菌に対する抵抗性を向上させる働きを持ったエンドファイトという植物共生微生物が知られている。ソバと共生関係を結ぶエンドファイトを単離し、農業生産に用いることで、ソバの収量の安定化や化学肥料などの使用量を削減することに活用しようと考えた。本研究では、60菌株を単離し、そのうち38菌株で地上部成長の促進が見られた。そのうち、6菌株を野外条件で接種し、生育促進効果を評価した。
<考察・展望>
ソバに対する生育促進効果を示す菌株は、他の宿主植物によるトラップ培養よりも出現数が多かった。感染においては、菌糸などの構造物が確認しづらく、今後の検討や改善が必要であった。6菌株を用いた野外条件での接種試験では、滅菌土壌を用いていないが、GCF4Aの接種によって地上部新鮮重と全長が増加する傾向を示した。これは、GCF4Aとソバの共生が成立し、微生物側からソバに対して養分や水分の供給があり、生育を促進したことが考えられる。今後は、生育促進効果を示したGCF4Aの同定やどのような環境条件で生育促進効果を発揮するかの検証が必要である。
ソバに対する生育促進効果を示す菌株は、他の宿主植物によるトラップ培養よりも出現数が多かった。感染においては、菌糸などの構造物が確認しづらく、今後の検討や改善が必要であった。6菌株を用いた野外条件での接種試験では、滅菌土壌を用いていないが、GCF4Aの接種によって地上部新鮮重と全長が増加する傾向を示した。これは、GCF4Aとソバの共生が成立し、微生物側からソバに対して養分や水分の供給があり、生育を促進したことが考えられる。今後は、生育促進効果を示したGCF4Aの同定やどのような環境条件で生育促進効果を発揮するかの検証が必要である。