woncaaprjpca2019/The 10th Annual Conference of the Japan Primary Care Association

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The 10th Annual Conference of Japan Primary Care Association » 教育講演(総合診療・家庭医療コアシリーズ)

教育講演(総合診療・家庭医療コアシリーズ)

[ELC1] 多角的視点で語るポリファーマシー 〜薬を飲むこと、処方することをもう一度考える〜

Sat. May 18, 2019 8:45 AM - 10:15 AM Room 4 (2F Room B-2)

座長: 矢吹 拓 (国立病院機構 栃木医療センター)、青島 周一 (医療法人社団徳仁会 中野病院)

【開催の目的】 近年、問題視されていることの多いポリファーマシー。薬学的には必要性の低い薬剤の漫然的処方やそれに伴う有害事象、医療コストへの問題意識が高まっているが、一方単純な薬学的評価や介入だけでは十分な効果が得られないことが明らかになってきている。現場での取り組みにおいても、対応に困ったり閉塞感を感じたりしていることが少なくないのではないだろうか。
 “薬を飲むこと、処方すること”の背景は非常に複雑かつ多様性があり、ある意味では医療全体の縮図とも言うべき、様々な問題が内包されている。
 本企画では、既存のポリファーマシーの考え方を踏まえつつ、多角的視点を持ったエキスパートにポリファーマシーについての新たな切り口や考え方を語って頂くことで、皆様の取り組みの一助になればと期待している。
【概要】 冒頭ではポリファーマシーについての現状や限界を提示する。その後、演者の各先生方からそれぞれの立場から見たポリファーマシーについて大いに語って頂く。
 東京医療センターの尾藤誠司氏には、何故薬が増えるのか?という根本的なテーマについて、文化人類学的な視点で。武蔵国分寺公園クリニックの名郷直樹氏には、生活モデル・中導態を踏まえたポリファーマシーに至る背景、薬物療法に対して構造主義医療という視点でお話し頂く。更には、信念対立という視点から、医師・患者や医療者同士の薬物療法に対する考え方や目的の相違について吉備国際大学の京極真氏にお願いしている。
 それぞれの先生方からのお話の後に、質疑応答、総合討論の時間を持ち、更に議論を深めて行きたい。

教育講演(総合診療・家庭医療コアシリーズ)

[ELC2] 近代プライマリ・ケアを築いた開拓者たち

Sat. May 18, 2019 10:30 AM - 12:00 PM Room 4 (2F Room B-2)

座長: 田中 祐尾 (日本医史学会)、水野 融 (岡田医院)

【開催の目的】 プライマリ・ケアとは何か。夜中に看取りをし、そのまま午前の診療、午後の往診、夜の診療をしながら、本学会の準備をする。多数の相談に応じ、講義をし、研究し、医師会に出務し、審査会に出務し、地域の行事に奉仕することなのだろうか。医師はさらに多忙でなければならないか。
 日常の実践的業務を支えてきた名もなき医師たちの意気地とプライドを、プライマリ・ケアの歴史を学び、いかにして未来に対峙するかを探ることが本講演の目的である。
【概要】 華岡青洲の麻酔薬が、門外不出でなければ、国内のみならず世界の医学の歴史は変わっていたはずである。杉田玄白の解体新書は広く出版したことで、我が国の医療は、大変革を遂げたが、この出版は幕府から差し止めと刑罰を受ける可能性が大いにあったのである。それぞれの時代を支えたプライマリ・ケア医の疾風怒濤の活躍を二人の講師により再現する。
講演① 川嶌眞人氏による蘭学の流れ
講演② 竹中裕昭氏による大阪医蹟めぐり

展示: 講演に伴う展示
昭和30年代医療機器、カルテ、古い症例のXP
江戸時代処方集
京都帝国大学医学部学生ノートなど(昭和18年から22年)

教育講演(総合診療・家庭医療コアシリーズ)

[ELC3] 健康の社会的決定要因への対応:プライマリ・ケアにおける実践

Sat. May 18, 2019 3:00 PM - 4:30 PM Room 4 (2F Room B-2)

座長: 武田 裕子 (順天堂大学)、近藤 尚己 (東京大学)

【開催の目的】 日本プライマリ・ケア連合学会は「日本プライマリ・ケア連合学会の健康格差に対する見解と行動指針」(以下、声明文)を2018年に公表し、「学会の行動指針」と各「学会員への推奨」を国内外へ示している。この声明文には各推奨事項への具体的な行動をまとめた事例集が掲載されており、学会員の日々の活動の役に立つように作られている。しかし多忙な業務の中、特に人数が少ない場合には、健康の社会的決定要因(Social Determinants of Health: SDH)への対応が難しい、という意見がしばしば聞かれている。
本セッションのねらいは、参加者各自が各講演とディスカッションを通じて日本におけるSDHおよび声明文への認識と理解を深め、プライマリ・ケア従事者として積極的に日々の活動の中でSDHへ対応していけるようなヒントを得ることである。
【概要】 本セッションでは「学会員への推奨」に挙げられている以下5つの領域について、ロール・モデルとなるような各地での取り組みを4人の登壇者が紹介する。
1)予防活動・診療:社会的処方の事例 
2)教育:卒前・卒後(研修医/専攻医)教育の事例
3)研究:日本のデータを用いたSDHに関する知見や研究事例
4)パートナーシップ:医療機関とNPO/企業/行政などとの連携事例
5)アドボカシー:現状の発信や政策提言の事例
ディスカッションでは、それぞれの実践がミクロ・メゾ・マクロのどのレベルおよびフレームワークに位置づくかを俯瞰的に捉え、SDHへの対応とプライマリ・ケア従事者のコンピテンシーとの密接な関連性を確認する。またフロアからの意見も交えて、今後の活動の方向性について議論する。

教育講演(総合診療・家庭医療コアシリーズ)

[ELC4] 日常診療で必ず役立つ家族志向ケア

Sat. May 18, 2019 4:45 PM - 6:15 PM Room 4 (2F Room B-2)

座長: 湯浅 美鈴 (三重大学大学院医学系研究科 )、竹中 裕昭 (竹中医院)

【開催の目的】 家族志向の重要性について理解を深め、日常診療に家族志向の考え方を活かすヒントをえる【概要】 健康問題は、その患者と家族との関係に強く影響されます。 個々の健康問題を完全に把握するには、家族という存在に目を向けることが必要です。 総合診療・プラマリケアでは、家族志向型ケアは必須能力とされます。
本講演では、健康問題と家族の関係性、家族志向ケアの基本概念や家族システムの見方について学び、またその診療システムへの導入のイメージを掴んでいただければと思います。明日からの診療に活かせるアイデアが満載です。

教育講演(総合診療・家庭医療コアシリーズ)

[ELC5] 地域包括ケアシステム・多職種連携に何が求められるのか?―今と未来を繋ぐ臨床現場と教育と研究の協働―

Sun. May 19, 2019 9:15 AM - 10:45 AM Room 4 (2F Room B-2)

企画責任者・座長: 吉村 学 (宮崎大学医学部地域医療・総合診療医学講座)

【開催の目的】 団塊の世代 600 万人が75 歳以上となる2025 年問題の対策として、地域包括ケアシステムの構築が必要とされている。地域包括ケアシステムには、二つの独立したコンセプト:Community based care(地域を基盤としたケア)とIntegrated care(統合型のケア)がある。これを体系的に実践していくためには、保健・医療・介護・福祉における多職種連携協働が必要とされるが、日々の臨床をこなしている専門職にとっては具体的なイメージをつかみにくいかもしれない。
本企画では体系的な地域包括ケアシステムの構築や多職種連携協働に求められている役割を具体的にイメージできるよう、地域包括ケアシステムの概念から現場での葛藤、教育現場での実践や研究の知見について、それぞれの立場から具体例を紹介する。
【概要】 地域包括ケアシステムの構築に向けて、日々臨床現場で多職種連携を実践する臨床医、未来の医療者を育てる卒前教育で多職種連携教育に携わっている教員、介護施設における多職種連携協働のプロセスを研究してきた理学療法士、地域で働きながら多職種連携の実践・教育に携わる研究者の4人それぞれが、独自の視点で地域包括ケアシステムとそこで求められる多職種連携協働の今と未来について語る。この複数の視点からの語りを通じて、今求められる地域包括ケアシステムとそこに必要とされる多職種連携協働のイメージを再確認し、参加者一人一人が地域の未来に投資できるようなコンテキストに基づいた実践につなげられることを期待する。

教育講演(総合診療・家庭医療コアシリーズ)

[ELC6] 病院総合医育成のcore module -大学病院総合診療部門の視点からの検討-

Sun. May 19, 2019 11:00 AM - 12:30 PM Room 4 (2F Room B-2)

企画責任者・座長: 多胡 雅毅 (佐賀大学医学部附属病院総合診療部)
演者:多胡 雅毅(佐賀大学医学部附属病院総合診療部)、志水 太郎(獨協医科大学 総合診療医学)、佐々木 陽典(東邦大学医療センター 大森病院総合診療・急病センター)、鋪野 紀好(千葉大学医学部附属病院 総合診療科)、髙橋 宏瑞(順天堂大学医学部 総合診療科)

【開催の目的】 日本において総合診療医は病院総合医と家庭医に大別されるが、2つの領域の親和性は高い。家庭医は比較的統一された環境で活躍し、専門医制度も整備され、その役割は明確である。しかし病院総合医の役割は市中病院、地域中核病院、大学病院などのセッティングによって大きく異なり、多数の団体の認定制度(日本プライマリ・ケア連合学会、日本病院総合診療医学会、日本病院会、地域医療推進機構)が乱立し、その定義は明確でない。これに加えて、高度専門医療への特化と採算性が求められる大学病院では、病院総合医に求められる役割が特に不明確であり、存在価値を示すことが難しい。その必要性が理解されないため、指導医・専攻医ともに人員を確保できず、大学総合診療部門が窮地に立たされる事例も少なくない。
本企画の目的は病院総合医を目指す医学生や初期研修医が、明確で具体的な目標と目的を持って総合診療専門医プログラムを専攻し、誇りを持って病院総合医を目指すことができるように、病院総合医育成のcore moduleを明確にすることである。
【概要】 これまで日本プライマリ・ケア連合学会学術総会等で、大学総合診療部門による専攻医教育に関するディスカッションを行ったが、多くの大学が様々な環境に合わせ、独自にまた効果的に病院総合医育成を行っていることが明らかとなった。本企画では佐賀大学、順天堂大学、千葉大学、東邦大学、獨協医科大学の総合診療部門を背負う指導医が集い、フロア参加者とともに病院総合医育成について活発な議論を行う。
議論のテーマは「病院総合医育成のcore moduleについて」とし、現行の認定制度も交え、専門研修において病院総合医としてまず習得すべきスキルや、専攻医の関心が高いスキルについて検討を行う。特に「大学病院」での病院総合医の役割と専攻医育成という視点からも、十分に議論を尽くす予定である。

教育講演(総合診療・家庭医療コアシリーズ)

[ELC7] 高齢者心不全ってどうする? 病院総合医が教えます!明日から使えるエビデンス集

Sun. May 19, 2019 1:30 PM - 3:00 PM Room 4 (2F Room B-2)

座長: 長野 広之 (洛和会丸太町病院 救急総合診療科)
演者:小杉 俊介(飯塚病院 総合診療科)、官澤 洋平(明石医療センター総合内科)、稲葉 崇(筑波大学医学医療系地域総合診療医学講座)、森川 暢(市立奈良病院)、天野 雅之(南奈良総合医療センター総合診療科)、松本 真一(JCHO 東京城東病院 総合診療科)、大浦 誠(南砺市民病院 )、西村 康裕(洛和会丸太町病院 救急・総合診療科)、宮上 泰樹(順天堂大学医学部総合診療科)、原田 拓(昭和大学江東豊洲病院 総合診療科)、﨑山 隼人(公益財団法人慈愛会 今村総合病院)

【開催の目的】 高齢者心不全について知識を深め、議論する。【概要】 本邦では高齢化が進むに連れて、高齢者の心不全の罹患者/死亡者は増加の一途をたどっている。総合診療医が心不全を診る機会は増えており、入院治療や外来管理に悩むことも多いのではないだろうか。今回は高齢者の心不全の特徴、入院での心不全治療、専門医への相談のタイミング、外来での再発予防、緩和などについてエビデンスを整理し、総合診療医ならではの視点で皆さんと議論していきたいと思う。この企画はJPCA 若手医師部門 病院総合医チームが開催します。

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