一般社団法人 日本医療情報学会

[2-L-2-PP3-1] DiNQL情報収集に関する、看護職が負担する時間と労力の軽減と、効率的・効果的に正しいデータを入力するための当院の取り組み

生土 博之 (島根大学医学部附属病院)

日本看護協会が進めるDiNQL事業に当院も参加し、日々情報収集をしているが、看護職が負担する時間と労力はとても多い。また、今年当院では21病棟がDiNQL事業に参加することになり、新しい師長になったばかりの部署も含まれているため、現場ではデータ収集に関して混乱が起こっている。さらに、2017年度DiNQLのデータ入力の手引きを読んでも各個人の解釈が異なり、決して正しいデータとは言えない現状もある。そして、各病棟が入力したデータを1つにまとめるのにも多くの時間と労力を要し、せっかく収集したデータをDiNQLへ入力を行ってもエラーが続出している状態であった。そこで、看護職が負担する時間と労力の軽減させ、かつ効率的で効果的に正しいデータを入力できることを目的とし、現在の情報収集のフローチャートを見直し、エクセルを用いた情報収集シートを作成した。情報収集のフローチャートを見直すことにより、現在の問題点が明確化した。そこで新しくフローチャートを作成し実際に稼働させ運用した。その結果、各病棟が出しているデータを1つにまとめるのに要していた時間は格段に減り、その作業も簡易になった。また、情報収集シートに入力すべき情報量を極力低減化し、入力規制や関数を使用した。そうしたことにより、情報収集シートへの入力する時間は軽減、ヒューマンエラーも少なくなり、正しい情報が収集できるようになった。実際に、入力をしている現場のスタッフより「入力がすごく簡単になった」「DiNQLにかけていた日々の時間が短縮した」などの声があった。これらにより、今回新たに作成したフローチャートおよび情報収集シートは、DiNQL情報収集に関する、看護職が負担する時間と労力の軽減につながり、効率的・効果的にと正しいデータを入力することにつながったといえる。