一般社団法人 日本医療情報学会

[4-B-1] 医療DX-市民・臨床・学術・産業・国家が打ち出す 電子カルテ改革の展望

笠貫 宏1,2、*美代 賢吾3 (1. 一般社団法人 Medical Excellence JAPAN (MEJ)、2. 内閣府健康・医療戦略推進本部参与、3. 国立国際医療研究センター 医療情報基盤センター)

Healthcare Policy, EHR, EMR, Healthcare DigitalTransformation

2022年6月7日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太方針2022)」では、医療のDXの推進が大きく掲げられ、「医療DX推進本部(仮称)」の設置も言及されている。特に「全国医療情報プラットフォームの創設」「電子カルテの標準化等」「診療報酬改定DX」など、これまで医療情報分野で課題とされてきたことが、直接的に盛り込まれており、医療情報のみならず、今後の日本の医療に大きな影響を与える施策が進められようとしている。 健康、医療の国際展開の推進という政府方針実践のための中核組織として設立されたMedical Excellence JAPAN(MEJ)は、2021年に日本の医療分野の有識者からなる四次元医療改革研究会(國土典宏座長:国立国際医療研究センター理事長)を発足し、日本の高度な医療を支えるための電子カルテの改革について、多くの医療情報学者を含む様々なステークホルダーと議論を進め、提言を取りまとめた。その提言は、自民党社会保障制度調査会の「医療DX令和ビジョン2030」にも取り入れられ、前述の骨太方針2022につながっている。 骨太方針2022によって、日本の医療DXはどのように進み、電子カルテはどのような形になっていくのか。本シンポジウムは、日本医療情報学会とMEJの共催シンポジウムとして、市民、臨床家、産業界、行政、アカデミアの各界から、有識者をお招きし、今目指す方向性と、その先の未来について、参加者とともに考える機会とする。