一般社団法人 日本医療情報学会

[4-C-1] 電子カルテ上のアラートの在り方を考える~アラート疲労とその対策~

*武田 理宏1、中村 京太2、池田  和之3、石田 博4、滝沢 牧子5、中山 典幸5 (1. 大阪大学大学院医学系研究科、2. 横浜市立大学附属市民総合医療センター、3. 奈良県立医科大学附属病院、4. 山口大学大学院医学系研究科、5. 群馬大学大学院医学系研究科)

Medical Safty, Prescription Order Entry Sytem, Alert Fatigue

薬剤オーダ時のアラートは、エラーを防ぐために多くの医療情報システムに実装されている。一方、そのアラートの有効性については、十分に検証されないまま、薬剤オーダに関連したインシデントが発生すると、新たなアラートを追加するという積み上げ式の対策が講じられることが多い。また、多くの施設では、いつどのようなアラートが誰にどの程度発出されているか、把握・管理されていないのが実情である。結果として、アラートの頻度が過多となれば、警告の受け手にはアラート疲労が発生しやすく、重要なアラートを見逃す要因となる。医療安全に資する病院情報システム検討ワーキンググループでは、医薬品に関するアラートの在り方、アラート疲労の課題、good practiceの収集、アラートの全体数を制御するためのアラートガバナンスの在り方等について、医療安全と医療情報の立場から検討してきたので、報告するとともに、今後の薬剤オーダ時アラートの在り方について議論したい。