2018年春の年会

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IV. 核燃料サイクルと材料 » 401-1 基礎物性

[2D10-14] 基礎物性

2018年3月27日(火) 14:45 〜 16:05 D会場 (R1棟 R1-212)

座長:平井 睦 (NFD)

15:45 〜 16:00

[2D14] 動的条件下におけるSS固相のSS-B4C共晶溶融物による破損現象

*墨田 岳大1、小林 能直1 (1. 東京工業大学)

キーワード:過酷事故、共晶溶融、金属コリウム、原子炉材料、ステンレス鋼

福島原発などの、過酷事故(Severe Accident, SA)を起こしたBWRの廃止措置を進めるためには、SA時に生じる原子炉構成材料間の反応を把握する必要がある。特に、制御棒(B4C)と制御棒被覆管(ステンレス鋼、SS)間の共晶溶融反応が福島の事故以来注目され問題となっている。この反応では、メタル系溶融コリウムと呼ばれるSS-B4C共晶溶融物が形成される。SA時には、このコリウムが、炉心構成材料(SS)を破損したと考えられる。この共晶溶融反応はBWRだけでなく、高速炉のSA時にも生じるため、SA後の炉内状況の推定や、炉心損傷事故評価(Evaluation of Core Disruptive Accidents)のためにも、溶融コリウムによるSSの破損挙動の調査が必要とされている。ところが、SS-B4C共晶溶融物と炉心構成材料(SSなど)間の反応に関する報告は極めて少ない。
本研究では、動的条件下でのSS-B4C共晶溶融物による固相SSの破損挙動の評価を目的として、溶融SS-B4C共晶溶融物中へのSS固相の回転浸漬試験を行った。