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[HQR24-P01] 勇払平野と支笏火砕流台地の上部第四系層序
キーワード:石狩低地, 勇払平野, ボーリング調査, 第四系層序, 更新統
北海道勇払平野と支笏火砕流台地で行った計3本のボーリングコアをもとにこの地域の地下地質層序を再検討した。堆積相、貝化石群集、花粉化石群集、古地磁気測定、放射性炭素年代、珪藻化石群集に基づき、これら3本のコアと周辺の既存研究を比較した結果、これまで石狩低地帯南部の上部第四系の模式層序として対比・編年に使われてきた層序を一部修正する必要があることがわかった。
勇払平野と支笏火砕流台地は石狩低地東縁断層帯の南西側に位置し、伏在活構造が存在すると考えられてきたが、その変位速度や連続性ははっきりとはわかっていなかった。また、支笏火砕流台地では層序ボーリングがこれまで行われていなかったため、基本的な層序についてよくわかっていない。そこで勇払平野から支笏火砕流台地にかけての層序を確立し、活構造の調査に役立てるため、3箇所でボーリングを行った。ボーリングを行った場所は海岸付近の2点(BT1、YF1)、台地中央部の1点(CT1)である。BT1は勇払背斜の背斜軸上、YF1は背斜の西翼にあたり、両者は4.25km離れている。
BT1コアにはFagusの花粉を多量に含みMIS11に対比されるユニット、および冷涼な気候の花粉を産しMIS7に対比されるユニットが確認された。CT1コアにはMIS7の海成層、MIS6の礫層、MIS5の海成層が確認された。MIS7の海成層には2層の未同定テフラが含まれ、これは支笏火砕流台地以北まで追跡できる可能性がある。
勇払平野と支笏火砕流台地は石狩低地東縁断層帯の南西側に位置し、伏在活構造が存在すると考えられてきたが、その変位速度や連続性ははっきりとはわかっていなかった。また、支笏火砕流台地では層序ボーリングがこれまで行われていなかったため、基本的な層序についてよくわかっていない。そこで勇払平野から支笏火砕流台地にかけての層序を確立し、活構造の調査に役立てるため、3箇所でボーリングを行った。ボーリングを行った場所は海岸付近の2点(BT1、YF1)、台地中央部の1点(CT1)である。BT1は勇払背斜の背斜軸上、YF1は背斜の西翼にあたり、両者は4.25km離れている。
BT1コアにはFagusの花粉を多量に含みMIS11に対比されるユニット、および冷涼な気候の花粉を産しMIS7に対比されるユニットが確認された。CT1コアにはMIS7の海成層、MIS6の礫層、MIS5の海成層が確認された。MIS7の海成層には2層の未同定テフラが含まれ、これは支笏火砕流台地以北まで追跡できる可能性がある。