JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ]Eveningポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-GM 地形学

[H-GM04] [JJ] 地形

2017年5月22日(月) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

[HGM04-P05] 宮城県鳴瀬川水系における支流域の地質と河床形態との関係

*移川 恵理1 (1.宮城教育大学)

キーワード:山地河川、河床形態、河床堆積物、岩質、宮城県鳴瀬川

山地河川流域における地質と河床形態との関係を検討するため,宮城県鳴瀬川水系に属する根古川・小野川を対象に,約250~500m間隔で計18か所の調査地点を設定し,現河床堆積物と河床形態の調査を行った。

根古川流域では,上流部に固結度の高い第四紀安山岩類が,中下流部には新第三系の半固結凝灰岩・堆積岩が分布する。一方,小野川では,流域全体が新第三系の堆積岩・凝灰岩で占められる。なお,凝灰岩中には,安山岩礫も含まれている。河床形態については,根古川は主に礫河床が占めるのに対し,小野川では特に上流部で基盤河床が多く,下流部は礫河床が優占する。現河床堆積物のうち,礫については,根古川では,いずれの調査地点でも礫径が大きく淘汰の悪い安山岩礫が多い。円磨度は総じて低い。小野川では,礫径は小さく淘汰が良い。円磨度は下流方向に急速に増す。マトリックスについては,根古川では細礫の割合が比較的高いが,下流部になり堆積岩の礫が増加すると,砂の割合が高くなる。小野川では,砂の割合が比較的高く,地点間で粒度組成が類似している。

両河川における,このような河床形態および現河床堆積物の特徴の違いについて,岩質の観点から考察した。根古川に多く分布する安山岩類の河床礫は,摩耗されにくく礫径が大きいために,掃流力が大きい区間であっても礫が運搬されにくく河床に堆積し,礫のみで構成される砂礫堆が形成され,河床形態はほとんどが礫河床,河床勾配が急な地点では礫段河床になると考えられる。

一方で,小野川の河床礫は,摩耗されやすく,礫が運搬される過程で砂を盛んに生産するため,礫の間隙を砂が埋める砂礫堆が形成される。河床形態は,粒径の小さい礫と,それらが摩耗されて生産された細粒物質が,河床に堆積せずに容易に下流へと運搬されるため,基盤河床が多くなる。また,下流方向に礫河床が増加することは,河床勾配が緩くなること,比較的礫径の大きい安山岩類が河床に増加することで,堆積の場になりやすいためと考えられる。