2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

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口頭発表

オーガナイズドセッション » [オーガナイズドセッション] OS-17 不動産とAI

[2C3-OS-17] 不動産とAI

2018年6月6日(水) 15:20 〜 17:00 C会場 (4F オーキッド)

16:20 〜 16:40

[2C3-OS-17-04] Web不動産データを用いた空物件が埋まる遷移に関する多変量解析

アパートローンリスク計量モデル構築のための予備解析

〇渡邊 隼史2、一藤 裕3、鈴木 雅人4、山下 智志1 (1. 統計数理研究所 、2. 情報・システム研究機構、3. 長崎大学、4. UDアセットバリュエーション)

キーワード:アパートローン、賃貸物件、賃貸物件情報サイトデータ、入退去、多変量回帰

アパートローンは,賃貸物件に関するローンであり,銀行が貸し出す全与信額の10%を超える巨大な融資であるにもかかわらず,これまで空室データベース等の不足により国内では十分な精度のリスク計量化モデルが考案されてこなかった.そこで,本研究では,アパートローンリスク計量モデル構築の予備研究として,不動産鑑定士による現地調査データとWeb不動産情報サイトデータという2つのデータについて入退去の観点で解析を行った.結果,主に以下のことがわかった(1)Webデータは不動産鑑定士による現地調査データと統計的性質はほぼ対応している[Webデータのリスク計量への使用への妥当性確認](2)「3か月後の空→占状態を物件の特徴・条件から予測するモデル(今回構築したモデル,簡単なロジスティック回帰モデル)」はバックテストAR値で0.4程度の精度[Webデータによる埋まりやすさの評価モデル構築可能性の確認](3)モデルにおいて埋まりやすさに関して主要な説明力を持つ要因は築年数であった[モデルの妥当性の可否確認].