2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

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インタラクティブ発表

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[4Pin1] インタラクティブ(2)

2018年6月8日(金) 09:00 〜 10:40 P会場 (4F エメラルドロビー)

09:00 〜 10:40

[4Pin1-30] ディープラーニングを用いた論理構造推定手法の提案

〇木下 涼1、宇都 雅輝1、植野 真臣1 (1. 電気通信大学)

キーワード:論証マイニング、論理構造、自然言語処理、ディープラーニング、LSTM

自然言語処理分野において,文章中の論理構造を自動推定する論証マイニングと呼ばれる技術が注目されている.論証マイニングには,論理に関する文や節を論理要素として抽出する要素抽出,論理要素が「主張」であるか分類する要素分類,論理要素間の因果関係の有無を分類する関係分類などのサブタスクが含まれる.しかし,現状の論証マイニング手法では,論理構造の推定精度は十分に高いとは言えない.既存手法の問題点として,以下の点が挙げられる.1)要素が「主張」であるかは前後の文脈に依存すると考えられるが,要素分類に文脈情報を活用していない.2)因果関係の有無は,要素分類の結果に依存すると考えられるが,要素分類と関係分類を独立に解いている.そこで,本研究では,文脈情報を活用し,要素分類と関係分類に依存関係を導入した新たな論証マイニング手法を開発する.具体的には,LSTMを用いて論理要素の前後の文脈を考慮した要素分類手法を提案し,要素分類の結果を関係分類の特徴量として用いることで,関係分類に要素分類の結果を反映する.また,評価実験により,提案手法が論理構造の推定精度を大きく改善できることを示す.