第51回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

一般口演

1-18 川崎病・冠動脈・血管

一般口演-3
川崎病・冠動脈・血管

2015年7月16日(木) 14:50 〜 15:40 第4会場 (1F ジュピター)

座長:
中村 常之 (金沢医科大学)
野村 裕一 (鹿児島市立病院)

I-O-11~I-O-15

[I-O-12] 冠動脈障害を有する川崎病患者の20年後の経過

赤尾 見春, 勝部 康弘, 渡邉 誠, 深澤 隆治, 大久保 隆志, 橋本 康司, 阿部 正徳, 林 美雪, 池上 英, 上砂 光裕, 小川 俊一 (日本医科大学 小児科)

キーワード:川崎病, 巨大冠動脈瘤, 成人期

【目的】川崎病の後遺症として巨大冠動脈瘤を有する症例の長期予後をまとめた報告は少ない。当院で管理中の川崎病患者のうち、巨大冠動脈瘤を有する成人症例の臨床経過ならびに長期予後について検討する。【対象と方法】成人期に達した巨大冠動脈瘤を有する川崎病患者36例(男性24例、女性12例)を対象とした。平均年齢は31.0歳、発症時の平均年齢は3.4歳で発症からの平均観察期間は27.4年であった。【結果】巨大冠動脈瘤の部位はLMT 21例、LAD 31例、LCX 10例、RCA 31例であった。心筋梗塞を起こした症例は19例であり、うち12例は無症候性で、すべてカテーテル治療ないしはCABG以前に認められていた。また、CABG以前にVTを認めた1例にICD植込みを行った。急性期以降の冠動脈瘤および狭窄に対する治療内容は、内科的治療のみのが12例、PCIが10例、CABGが20例であった。CABGの平均施行年齢は16.8歳で、全例周術期の心血管イベントは認めていない。術後平均観察期間は12.3年であり、1例のみでグラフト閉塞のため再度CABGを施行した。運動負荷試験で心筋虚血が示唆される症例は5例で、全例心筋梗塞に関連するものと考えられた。NYHAは全例1度以下であり、最新の経胸壁超音波検査にてEFの平均は63.6%であった。現在の服薬状況は、ワーファリン 4例、アスピリン 31例、ARB 14例、ACE 2例、βブロッカー2例である。アスピリン継続服薬の1例では2回の正常分娩を経験していた。【結論】巨大冠動脈瘤を有する川崎病成人症例では、半数以上に心筋梗塞などの心血管イベントを認めていたが、適切な治療および管理により、QOLの高い社会生活を送ることができていると考えられた。