包括的な資源利用の高効率化に向けて

[3701-04-01] 非鉄製錬における製錬忌避元素の処理と資源化

○柴田 悦郎¹ (1. 東北大学)

司会:村上 進亮(東京大学)

キーワード：非鉄製錬、製錬忌避元素、資源化

銅、鉛、亜鉛に代表される非鉄製錬において、近年、鉱石の低品位化や二次原料の利用拡大により、製錬忌避元素の増大に関する問題が顕在化している。例えば、アンチモンに関してはプリント基板等のE-scrap中の樹脂に難燃助剤として使用されていることから、銅製錬における装入量が増大し、不純物問題を引き起こしている。また、スズも半田に使用されていることから銅製錬への装入が不可避的に増えることになるが、銅製錬工程での回収は難しい状況である。一方で、鉛製錬では、スズは粗鉛のハリス滓として、アンチモンはアノードスライムの乾式処理で回収可能である。このように、銅製錬における製錬忌避元素とは言っても、鉛製錬を活用すれば問題無く資源化される場合があることがわかる。