一般社団法人 日本医療情報学会

[3-I-1-7] 「くまもとメディカルネットワーク」の利活用推進に関する検討 ~ 情報共有シートを活用した多職種連携の試み ~

山澤 順一1, 高橋 英夫1, 中村 直樹1, 水口 拓也1, 水本 千代子1, 中村 太志2, 宇宿 功市郎2 (1.国保水俣市立総合医療センター 診療技術部, 2.熊本大学医学部附属病院 医療情報経営企画部)

当センターは、熊本県地域医療等情報ネットワーク『くまもとメディカルネットワーク』(以下、KMN)に参画し、平成27年12月より試験的に先行運用を開始した。パイロットエリア3圏域:阿蘇、水俣・芦北、人吉・球磨および熊本大学医学部附属病院において先行的にシステムを構築し、平成29年4月から県下全域へ連携医療機関を拡張、県全体への普及に向け検証を行い、システム改良や広報活動を展開している。平成30年6月現在、KMN全体で登録者数5957名、利用施設数295施設、同意数23184件を記録し、少しずつ診療情報が蓄積されているため、当センターでは利活用推進の取り組みとして、連携施設間における医療文書の電子的送受信とオンライン画像連携について積極的に活用している。しかし、実際の臨床での利活用に関しては、まだ十分に活用されているとは言えず、特に在宅医療・介護分野での達成度が低い状況である。今回、KMNの利活用推進の取り組みとして、在宅医療・介護分野での情報共有、多職種連携に着目し、情報共有シートを用いた医療・介護分野の情報共有、コミュニケーションツールを用いた多職種連携について試験的運用を行い、問題点や課題について検討したので報告する。