日本原子力学会 2014年春の年会

講演情報

一般セッション

VI. 保健物理と環境科学 » 601-2 放射線(能)測定,線量計測

[B01-04] 放射線計測1

2014年3月26日(水) 10:00 〜 11:05 B (2号館 22C)

座長:横山須美(藤田保大)

[B03] 数10~数100MeV/uの細いイオンビームを用いた径方向のエネルギー付与分布測定

津田修一1, 佐藤達彦1, 小川達彦1 (1.独立行政法人 日本JAEA)

キーワード:マイクロドシメトリ, 壁なし型組織等価比例計数管, Radial dose分布, 線エネルギー

イオンビームに対する生物効果を実験的に評価する上で、入射ビームの飛跡およびその近傍における詳細なエネルギー付与分布データは重要である。これまでに本研究では, マイクロドシメトリ用の壁なし型組織等価比例計数管を用いて,炭素イオン等について幅広い照射ビーム条件における線エネルギー(y)分布データを取得し,yはエネルギー付与の指標として適していることを示した。今回,機構で開発されたy分布計算モデルを詳細に検証するために,直径数mmのペンシル状ビームを用いて,ヘリウム,炭素および鉄イオンについて径方向のy分布およびRadilal dose 分布データを取得し,計算モデルと比較した。その結果,計算モデルでは入射イオンと二次粒子の寄与を独立して表現することに起因して、数100keV/μm 以上の高LET イオン入射の場合、同モデルによる結果は実験で得られたy 分布を過小評価することがわかった。