日本原子力学会 2014年春の年会

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一般セッション

VI. 保健物理と環境科学 » 601-2 放射線(能)測定,線量計測

[B05-07] 放射線計測2

Wed. Mar 26, 2014 11:05 AM - 11:55 AM B (2号館 22C)

座長:津田修一(JAEA)

[B06] X-ray fluorescence analysis of heavy-atoms in blood

Yukie Izumoto1, Hiroshi Yoshii1, Kouta Yanagihara1,2, Tsuguhumi Kurino1,2, Hitoshi Imaseki1, Tsuyoshi Hamano1, Yasuhiro Sakai2, Osamu Kurihara1, Kazuo Sakai1 (1.National Institute of Radiological Sciences, 2.Toho University)

Keywords:The fluorescence x-ray analysis, wound contamination, rapid evaluation

我々は、蛍光X線分析によって創傷部のウランやプルトニウムによる汚染を検出する方法を開発している。蛍光X線分析は前処理が不要であり、迅速な測定が可能である。創傷を伴う汚染事故が発生した際、まず汚染した創傷部の体液をガーゼでふき取り、これを蛍光X線分析装置で測定、汚染の有無を迅速に検出することを想定している。本研究では、コールド実験として非放射性の鉛を汚染物質とし、10 μLの鉛含有血液をガーゼに滴下して蛍光X線分析した。その結果、バックグラウンド信号のばらつきの3倍の値を与える濃度である検出下限 (MDL) は2.4 ppmであり、鉛原子は7.0×1013個検出できた。検出できた鉛原子の個数と同じ個数のプルトニウムが検出できたと仮定すると、プルトニウムの放射能は約 64 Bqとなる。過去のプルトニウムによる汚染事故の多くは、創傷汚染量として数k Bq程度であるので、本測定法ではそのような汚染を十分に検出できる。