[B28] Bulk Deposition Velocities for Dose Reconstruction in the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station Accident
Keywords:福島第一原子力発電所事故, 線量評価, 放射性セシウム, 沈着速度, 不確実さ
原子力事故時に公衆は様々な経路で放射線を被ばくする。放射性プルーム通過中の大気中放射性核種の吸入摂取は事故直後における主要な被ばく経路の一つであり、その評価は公衆の線量再構築において不可欠である。しかし福島第一原子力発電所の事故では、通過プルーム中の放射性核種の大気中濃度の実測データが十分でない。そこで、実測データが豊富な地表面に沈着した核種濃度をもとに大気中濃度を推定する必要がある。放射性核種の地表面への沈着は、乾性沈着と湿性沈着の2つのプロセスでモデル化される。本研究では、福島事故時の呼吸摂取による被ばく線量の不確実さ幅を把握するため、大気拡散シミュレーションの情報と放射線セシウムの地表面汚染濃度の実測値を用い、放射性核種の大気中濃度を推定するための地表面への実効的な沈着速度の地域的分布を評価した。