[B45] 福島第一原子力発電所事故時における運用上の介入レベルの評価
キーワード:原子力防災, 運用上の介入レベル, 福島第一原子力発電所事故
原子力事故時に住民の被ばく線量を効果的に低減するためには、適切な範囲とタイミングで防護措置を実施する必要がある。このような防護措置の判断を可能とするために、空間線量率などの計測可能な量で表される運用上の介入レベル(OIL)が開発され、一般的な事故条件を仮定してOILの初期設定値が算定されてきた。防護措置の実現可能性と効果をより向上するためには、OILに基づく具体的な判断プロセスを構築するとともに、初期設定値の条件と異なる事故の場合にOILを修正する方法を確立しておく必要がある。本研究では、福島第一原子力発電所事故後の状況を反映してOILを算定し、初期設定値の妥当性を検証するとともに、OILの修正方法について検討する。