[B54] Analysis of radiation dose reduction in buildings by radiation transport code PHITS
福島第一原発事故後の放射線防護対策では、空間線量率のモニタリングに基づき、1日の屋外及び屋内の滞在時間をそれぞれ8時間及び16時間として、屋内の線量率は建物による線量低減効果により屋外の0.4倍になると想定し、年間線量等が推定されている。一方、今後の住民帰還等へ向けたきめ細やかな線量評価では、様々な生活パターンの想定や国内の建物構造等を考慮した線量低減効果の評価が必要となる。そこで、我々は福島県等の建物の調査を行い、代表的な建物を選定し、環境に沈着した放射性セシウムからの屋内の線量率等を粒子・重イオン輸送計算コードPHITSを用いて計算した。本発表では、計算により導出した各種建物の線量低減効果や線量分布、その要因の分析等について報告する。