日本原子力学会 2014年春の年会

講演情報

一般セッション

I. 総論 » 101-3 原子力の安全文化とリスクマネジメント・品質保証

[C01-06] 原子力開発戦略と政策,哲学

2014年3月26日(水) 10:20 〜 12:00 C (2号館 22B)

座長:藤原充啓(東北大)

[C06] 基本課題のポジションステートメントとコミッショニングの役割

(7)原爆再考‐沖縄を廣島・長崎に前置すべき

渡邊一男1, 藤井晴雄2 (1.WNR-Cx 渡邊研究処, 2.元IA EA)

キーワード:ポジションステートメント, コミッショニング, 原爆, 広島・長崎, 沖縄戦, 沖縄県民, 内地住民, 贖罪, 自己責任, 原発

例年8月は、6日廣島9日長崎と、原爆の被爆者・犠牲者を悼み、平和を誓う式典が催されている。式辞は人道的・倫理的・宗教的の言葉に満ちている。しかし全般的には他者責任のイメージである。我々は原爆がより歴史的・政治的の視点、また科学・物理学の発展の当事者の人間的側面から語られ、主体的にも現状への教訓となるように理解すべきと考える。即ち、原爆は沖縄戦が住民の大量犠牲を伴って長期に継続されたため、その間に完成し、投下に至ったと知るべきである。日本内地の住民は、広島・長崎を沖縄県民への贖罪の証として甘受すべきとの認識が原爆問題の基本的理解の一つと考える。広島・長崎を語るには沖縄を並置、もしくは沖縄を広島・長崎に前置すべきである。天皇・皇后の沖縄訪問は、1975-7-17 から2012-11-27と9回を数える。原発の自己責任に通じると見做すべきである。心情的表現のみでは本来的の目標を見失う。