日本原子力学会 2014年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学 » 203-5 医療用原子炉・加速器

[D10-12] 医療用加速器,NCT

2014年3月26日(水) 15:20 〜 16:10 D (1号館 11A)

座長:瓜谷章(名大)

[D10] 電子線形加速器を利用した99Mo/99mTc製造システムの基礎検討

田所孝広1, 可児祐子1, 関本俊2, 大槻勤2 (1.㈱日立 日立研究所, 2.京大 原子炉実験所)

キーワード:電子線形加速器, 99Mo/99mTc, 100MoO3, 製造, 放射性核種, 核医学, SPECT

 世界的な供給不足が懸念されているSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)用放射性薬剤の原料である99Mo/99mTcの製造を目的として、電子線形加速器を利用した製造システムの基礎検討を実施した。小型で安価なシステムとするために、100MoO3ターゲットへの電子線照射による製造と、照射により製造した99MoO3及び99mTc2O7の昇華法による分離精製を組合せたシステムとした。京大原子炉の電子線形加速器を用いて99MoO3製造量を評価した結果、10gの100MoO3ターゲットを使用することで、一日当たり約45GBqの99Moを製造可能であることがわかった。今後、製造量の電子線エネルギー依存性、及び、昇華法による分離精製性能を評価し、最適システムを検討する。