日本原子力学会 2014年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学 » 203-3 ビーム利用・ターゲット

[D37-42] イオンビーム,ガンマ線

2014年3月27日(木) 16:55 〜 18:30 D (1号館 11A)

座長:菅晃一(阪大)

[D37] キノコにおけるアルカリ金属元素移行研究へのPIXE法の応用

寺川貴樹1, 石井慶造1, 松山成男1, 菅井裕之1, 押川峻1, 菊池航介1, 小塩成基1, 藤田明希穂1, 鈴木優生1, 松山哲生1, 渡部浩司1, 伊藤駿1, 遠山翔1, 平方遥子1, 世良耕一郎2 (1.東北大 工学研究科 量子エネルギー工学専攻, 2.岩手医科大学 サイクロトロンセンター)

キーワード:PIXE分析, アルカリ金属元素, キノコ

福島第一原発事故以来、放射性セシウムのキノコへの移行が問題となっている。キノコ類は必須元素のカリウムを顕著に集積する性質があり、カリウムを取りこむ過程で化学的性質が類似する他のアルカリ金属元素も微量ながら取り込まれると考えられている。本研究では、原木シイタケを対象としてルビジウムやセシウムを添加する条件により、ナトリウムからセシウムまでのアルカリ金属元素移行にどのような影響が表れるのか、PIXE法を用いて知見を得ることを目的とする。シイタケの原木におけるルビジウムまたはセシウム濃度が数100 ppm程度になるように、原木に炭酸ルビジウムまたは炭酸セシウムの水溶液を噴霧した。シイタケおよび原木の試料は、内部標準としてインジウム(1000 ppm)を加えて硝酸灰化後にPIXE分析し、ナトリウムからセシウムまでのアルカリ金属元素濃度を測定した。測定結果より原木からシイタケへの各アルカリ金属元素の移行計数を導出した。