日本原子力学会 2014年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核融合工学 » 501-3 トリチウム工学(燃料回収・精製,計測,同位体効果,安全取扱い)

[E08-14] トリチウム工学1

2014年3月26日(水) 14:30 〜 16:25 E (1号館 11B)

座長:河村繕範(JAEA)

[E10] トリチウム水の高分解能分光のための二重管セルの作製

小林かおり1, 槇泰喜1, 山本拓也1, 原正憲2, 波多野雄治2, 尾関博之3 (1.富山大 大学院 理工学研究部(理学), 2.富山大 富山大, 3.東邦大 理学部)

キーワード:トリチウム水, 近赤外分光, 倍音遷移, 振動遷移

水素の放射性同位体であるトリチウムを含むトリチウム水は人体への影響も大きく、高い興味が持たれている。我々はこれまで超高濃度のトリチウム水を合成し、近赤外領域でのスペクトル測定を行ってきた。その過程において、トリチウムがβ崩壊した際の放射線によって分解したトリチウム水が分解する問題が判明した。トリチウム水そのものの反応を調べるためにもより安全にトリチウム水の分光が行えるセルの開発が必要となった。その解決策として二重管構造のセルの開発と周辺ラインの改良を行った。この二重管セルを用いて新たな超高濃度トリチウム水サンプルの合成を行った。2 Ciのトリチウムガスと酸化銅を触媒に白金を使用してトリチウム水を合成した。この新たなサンプルを用いてFM分光での実験を行い、HTOのスペクトルを取得することができた。