[E51] FCI想定温度域における高線量照射後の先進SiC繊維の微細構造変化
キーワード:SiC/SiC複合材料, TEM, SiC繊維, Hi-Nicalon Type-S, Tyranno-SA3
SiC/SiC複合材料は核融合炉用先進ブランケットの有力な候補材料として期待されている。実環境下で想定される100 dpaを超えるような高線量照射によって、若干の不純物を含む近化学量論組成のSiC繊維は、完全化学量論組成のSiCマトリックスと比べ、組織・強度の面において劣化が示唆される結果が得られつつある。しかしながら、その知見は限られており、詳細な劣化機構解明までは至っていない。本研究では、600°C、100 dpaの条件で京都大学DuET施設にてイオン照射した2種類の原子力グレードSiC繊維の照射後微細組織変化について、イオン照射特有の課題点ならびに界面相の影響も考慮しつつ、既に報告されている中性子・イオン照射結果とも比較しながら議論する。