日本原子力学会 2014年春の年会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 404-2 核化学,放射化学,分析化学,アクチノイドの化学

[G29-33] レーザー分析

2014年3月27日(木) 14:30 〜 15:50 G (1号館 11D)

座長:塚原剛彦(東工大)

[G33] 長半減期核種を対象とする回転電場偏向型共鳴電離質量分析法の開発

レーザーアブレーションによる原子化法を用いた測定試験

河内山真美1, 石森健一郎1, 利光正章1, 片山淳1, 齋藤直昭2, 大村英樹2, 高橋邦明1 (1.日本JAEA, 2.産総研)

キーワード:レーザーアブレーション, 回転電場偏向型共鳴電離質量分析, 長半減期核種, Ca-41, 放射性廃棄物

原子力機構では、廃棄物中の長半減期核種を対象とする回転電場偏向型質量分析法の開発を進めている。本研究では、固体試料を直接測定するとともに高沸点の元素に本法を拡張することを目的に、これまでフィラメント加熱を行っていた原子化部を、パルスナノ秒レーザーを用いたレーザーアブレーションを適用するためのシステムに改良し、長半減期核種Ca-41の測定条件を検討するためにCaを含有する固体試料を用いた試験を実施した。レーザーアブレーションにより試料からCa原子プルームが生成することを確認し、さらに波長600nmのレーザー光によって原子を共鳴電離させ、同位体分析を行った。Ca-40からCa-48までの安定同位体が測定できることから、レーザーアブレーションによる原子化を組み合わせた回転電場偏向型共鳴電離質量分析装置による、長半減期核種の同位体比測定のための基本性能を確認できた。