[I01] Deficits of High-Level Radioactive Disposal Program in Japan
A Review from the Viewpoint of Sociology of Science and Technology
Keywords:High-Level Radioactive Waste, HLW Management Policy and Program, Structural Disaster, Sociology of Science and Technology
日本における高レベル放射性廃棄物(HLW)の処分問題は、約40年の研究開発の歴史があり、事業としても約10年強の経緯を経ている。しかし、HLW処分に関係する主要な出来事と言えば、2006年から2007年にかけての高知県東洋町での地域紛争状況の出現、そしてその他の複数の地方自治体における応募をめぐる葛藤であって、政策推進側が期待した「進展」は得られていない。
HLW処分は本質的に「トランス・サイエンス」的な性質を強く持ち、海外では当初からこの点を強く考慮した取り組みがなされてきた。他方、日本では今なお、この問題はより古典的な意味での技術的な課題と捉えられたままの可能性がある。本発表では、「構造災」(松本2012)の視点から、各種報告書・政策文書等の検討などによる質的データを分析し、このようなズレが生じ、維持されてきたメカニズムの解明を試みたい。
HLW処分は本質的に「トランス・サイエンス」的な性質を強く持ち、海外では当初からこの点を強く考慮した取り組みがなされてきた。他方、日本では今なお、この問題はより古典的な意味での技術的な課題と捉えられたままの可能性がある。本発表では、「構造災」(松本2012)の視点から、各種報告書・政策文書等の検討などによる質的データを分析し、このようなズレが生じ、維持されてきたメカニズムの解明を試みたい。