[J13] PHITSイベントジェネレータモードの高エネルギー向け拡張
キーワード:イベント解析, 評価済み断面積データ, 中性子, 二次粒子
従来、核データに基づく放射線輸送計算において、エネルギー・運動量の保存を 課した個別の粒子の運動解析(イベント解析)はできなかった。PHITSのイベント ジェネレータモードは、出射粒子が一つ以下の反応に対してそれを可能にした が、出射粒子が複数となる(n,2n)反応などについては、厳密なイベント解析は不 可能であった。 本研究では新しい計算アルゴリズム(reviSed Event Generator Mode for ENergetic particle Transport: SEGMENT)を考案し、任意の反応に対してイベン ト解析を可能にした。SEGMENTをPHITSに実装し、典型的な反応を例にその妥当性 を検証したところ、20MeV以下の入射粒子に対しては、二次粒子の挙動を核デー タに即して正確に再現できるようになった。