日本原子力学会 2014年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学 » 201-1 原子核物理,核データ測定・評価・検証,核反応工学

[J13-16] PHITS・理論解析

2014年3月26日(水) 15:50 〜 16:55 J (1号館 12B)

座長:小浦寛之(JAEA)

[J13] PHITSイベントジェネレータモードの高エネルギー向け拡張

小川達彦1, 佐藤達彦1, 橋本慎太郎1, 仁井田浩二2 (1.日本JAEA, 2.RIST)

キーワード:イベント解析, 評価済み断面積データ, 中性子, 二次粒子

従来、核データに基づく放射線輸送計算において、エネルギー・運動量の保存を 課した個別の粒子の運動解析(イベント解析)はできなかった。PHITSのイベント ジェネレータモードは、出射粒子が一つ以下の反応に対してそれを可能にした が、出射粒子が複数となる(n,2n)反応などについては、厳密なイベント解析は不 可能であった。 本研究では新しい計算アルゴリズム(reviSed Event Generator Mode for ENergetic particle Transport: SEGMENT)を考案し、任意の反応に対してイベン ト解析を可能にした。SEGMENTをPHITSに実装し、典型的な反応を例にその妥当性 を検証したところ、20MeV以下の入射粒子に対しては、二次粒子の挙動を核デー タに即して正確に再現できるようになった。