日本原子力学会 2014年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学 » 202-2 放射線物理,放射線計測

[J36-38] 半導体,光増幅器

2014年3月27日(木) 16:05 〜 16:55 J (1号館 12B)

座長:坂佐井馨(JAEA)

[J38] 有機半導体による放射線分布測定に関する検討

藤井一緒1, 高田英治1, 今井英之1, 岡田裕之2, 波戸芳仁3, 中村尚司4 (1.富山高等専門学校, 2.富山大, 3.KEK, 4.東北大)

キーワード:放射線計測, 有機フォトダイオード, X線, 生体等価

生体等価かつフレキシブルな放射線検出器を開発するため、有機半導体光検出器(有機フォトダイオード:OPD)に着目し、放射線計測への適用を目指している。これまでの研究で、OPDと有機シンチレータの併用によりX線照射時の電流発生量が増加することを確認した。そこで本研究では有機シンチレータ上に直接OPDを作製することを試みた。スピンコート法により有機シンチレータ上に直接有機層を製膜し、有感部を複数有する素子の作製に成功した。高エネルギー加速器研究機構(KEK PF BL-14C)において、作製した素子に対して単色X線の照射位置を変えながら実験を行ったところ、隣り合うch間のクロストークも小さく、X線分布測定に適用できる可能性が示された。今後は、有感部の数をさらに増やし、より詳細なX線分布測定実験を行う予定である。