日本原子力学会 2014年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 301-2 炉設計と炉型戦略,核変換技術

[K14-18] 革新炉・中性子利用

2014年3月26日(水) 15:50 〜 17:15 K (1号館 12C)

座長:相澤直人(東北大)

[K18] (n,γ)法による99Mo製造のための高密度MoO3ペレットの照射特性

西方香緒里1, 木村明博1, 黒澤誠1, 加藤佳明1, 石田卓也1, 土谷邦彦1, 佐野忠史2, 藤原靖幸2, 張倹2 (1.日本JAEA, 2.京大実験所)

キーワード:99Mo/99mTc, (n、γ)法, 三酸化モリブデン, 照射後試験, KUR

JMTR再稼動における「産業利用の拡大」の一環として、医療診断用99mTcの原料である99Moを放射化法((n,γ)法)により製造するための技術開発を行っている。99Moの製造量を増加するために、照射ターゲットとして、高い焼結密度を有するMoO3ペレットの製造技術開発を行っている。本研究では、JMTRでの照射試験に先立ち、京大炉(KUR)の傾斜照射孔にて、開発した高密度MoO3ペレットの中性子照射を行い、照射特性を調べた。その結果、低い中性子照射量ではMoO3ペレットの結晶構造等の変化はなく、6M-NaOHへの溶解特性も未照射ペレットと大きな違いはなかった。また、この溶解液中の99Mo生成量を評価した結果、熱中性子束だけの計算値と比較して大きい値となり、99Mo生成量評価には、全中性子エネルギーを考慮する必要があることが明らかとなった。