日本原子力学会 2014年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 302-1 新型炉システム

[K19-22] 熔融塩炉,Th-Pu燃料高速炉

2014年3月27日(木) 09:30 〜 10:35 K (1号館 12C)

座長:山岡光明(東芝)

[K19] TRU専焼用弗化物溶融塩炉の成立性と効用(V)

アルカリ金属混合溶融弗化物への三弗化物溶解度の検討

廣瀬保男

キーワード:超ウラン元素, 専焼用弗化物溶融塩炉, 溶融アルカリ金属混合弗化物, 三弗化物, 溶解度, 共融化合物, U/Pu弗化物溶融塩高速炉, Th/U弗化物溶融塩高速炉

溶融アルカリ金属混合弗化物へのアクチニドやランタニド三弗化物の溶解度が高いことはこの溶融塩を担体とした多成分系燃料塩を用いる非減速中性子スペクトル原子炉の適用性の幅を広げている。最近報告される三弗化物の溶解度測定値は化学種によって大幅に異なり、三弗化物が溶液中の組成と同一の組成を有する固溶体として析出するという熱力学的な定説と矛盾する傾向がある。さらに、溶解度の温度依存性が大きいので多成分系燃料塩の共融混合物固相組成と液相組成と乖離していることの影響を検討する必要がある。さらに、高濃縮7-Liを使っても軽水炉の数十倍のトリチウムを発生して溶融塩炉実現の隘路になっているリチウムを成分としない混合弗化物燃料の可能性について論ずる。