日本原子力学会 2014年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 304-1 伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)

[L01-05] 軽水炉過酷事故1

2014年3月26日(水) 10:40 〜 12:00 L (1号館 12D)

座長:金井大造(電中研)

[L01] MCCI時のコンクリート侵食非等方性に係わる検討

森田彰伸1, 川部隆平1 (1.JNES)

キーワード:シビアアクシデント, MCCI, コンクリート侵食, 非等方性

溶融炉心コンクリート相互作用(MCCI)に関するOECD MCCIプロジェクト2次元侵食試験において、コンクリートの侵食深さが方向によって著しく異なる場合があることが観察された。石灰岩系のコンクリートを用いた試験では、等方的に侵食が進むのに対して、珪岩質骨材コンクリートでは1方向に侵食が進む傾向がある。侵食速度データを整理すると、コンクリートの種類によらず、2種類の侵食モードがあることがわかった。石灰岩珪コンクリートでは、頻繁にこのモードが変化することにより等方的に侵食が生じるのに対して、珪岩質骨材コンクリートでは、侵食モードが固定されるため、非等方的な侵食が生じることがわかった。溶融物中の固相率が大きくなるほど、2つの侵食モードにおける侵食速度の差が大きくなっており、溶融物がビンガム流体であることが2つの侵食モードが生じる理由であると推定される。