日本原子力学会 2014年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 304-1 伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)

[L25-27] 二相流(沸騰・CHF)3

2014年3月27日(木) 11:10 〜 12:00 L (1号館 12D)

座長:高橋実(東工大)

[L26] ナノ流体とハニカム多孔質体を用いた飽和プール沸騰限界熱流束の向上

森昌司1, アズナム スアズラン1, 奥山邦人1 (1.横浜国立大)

キーワード:IVR, ナノ流体, ハニカム多孔質体

炉心溶融を伴う過酷事故時に原子炉容器の外部を冠水させ炉心溶融物を原子炉容器内で冷却して閉じこめるIVRは,過酷事故時における環境への影響を小さくする手法として有効である.IVR時の原子炉容器の表面熱流束は,最大1.5MW/m2程度になると予測されているため,大気圧下の限界熱流束(CHF)が 1.0MW/m2であることを考慮すれば,CHF向上手法の開発は必須である.最近,ナノ流体を用いてCHFを向上させる研究が活発に行われているが,ナノ流体を用いた場合,伝熱面積の増加に伴いCHF向上効果は急激に低下する(Kwark et al., IJHMT 2010).一方,著者らは,伝熱面上にハニカム多孔質体を装着し大伝熱面積・高熱流束除熱ができることをこれまで実験的に示してきた.本報では,ナノ流体とハニカム多孔質体を組合せた場合のCHF向上効果について実験的に検討を行った.その結果,両者を組み合わせることでCHFをさらに向上させることができることが明らかとなった.