日本原子力学会 2014年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 304-1 伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)

[M42-45] 高速炉安全

2014年3月27日(木) 17:25 〜 18:30 M (1号館 12L)

座長:遠藤寛(JNES)

[M42] 高速増殖炉の炉心溶融事故後冷却挙動の研究

(22)液体ジェットのブレイクアップ長さに及ぼす空気巻き込みの影響

齋藤慎平1, 阿部豊1, 金子暁子1, 岩澤譲1, 松尾英治2, 海老原健一4, 坂場弘2, 小山和也3, 成合英樹1 (1.筑波大, 2.MHI業株式会社, 3.MFBR, 4.日本JAEA)

キーワード:高速増殖炉, 炉心溶融事故, ジェットブレイクアップ長さ, 空気巻き込み, レーザー誘起蛍光法(LIF)

高速増殖炉の炉心溶融事故に対する事故後冷却性評価のためには,冷却材中にジェット状に射出された溶融燃料の到達距離であるジェットブレイクアップ長さ(Lbrk)の予測が極めて重要となる.我々の従来の実験ではジェットの冷却材中への侵入の際に空気の巻き込みを伴っていたためLbrkはその影響を受けていると考えられる. 本研究ではジェットブレイクアップに及ぼす空気巻き込みの影響を明らかにすることを目的とし,模擬溶融物ジェットの射出ノズルと模擬冷却材の自由界面の間の空気を調整し,空気巻き込みの有無を制御したジェット射出実験を行った.模擬溶融物及び模擬冷却材は,LIFによる計測を考慮して透明流体を用い,またジェット射出は断熱条件下で行った.LIFによってジェットの鉛直断面を可視化した結果,空気巻き込みの有無は,流動の違いを通じLbrkに影響を与え,ジェットブレイクアップのメカニズムを変えることが分かった.