日本原子力学会 2014年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 304-1 伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)

[M46-51] 軽水炉過酷事故2

2014年3月28日(金) 09:30 〜 11:10 M (1号館 12L)

座長:秋葉美幸(JNES)

[M48] 原子炉内溶融燃料移行挙動数値解析手法の開発

(3)発熱する溶融物が炉内構造物に及ぼす影響

山下晋1, 高瀬和之1, 吉田啓之1 (1.日本JAEA)

キーワード:数値解析, 溶融・凝固, 炉内構造物, 移行挙動, 多成分

福島第一原子力発電所事故では、全交流電源喪失による炉心冷却システムの停止によって、原子炉内に設置されている燃料集合体が高温になり、その結果燃料が溶融し、炉心の崩落を引き起こしたと考えられる。このような炉心の崩落状況を推定するとともに、今後のアクシデントマネージメント等を検討するためには、炉心溶融事象の進展を詳細に予測できる数値解析手法が必要である。そこで原子力機構では、これまでに開発してきた3次元多相流体解析手法を拡張することで、このような炉心溶融の挙動解明に対応できる数値解析手法の開発を行っている。前報までに、燃料を模擬した発熱項を有する物質と、炉内構造物を模擬した発熱項を持たない物質が混在した状況での溶融解析を可能とする機能を開発した。本報では、開発した溶融解析機能を導入した解析コードを用いて、発熱する模擬燃料物質の構造物への影響を評価した結果について報告する。