2016年秋の大会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 405-2 放射性廃棄物処分と環境

[1D12-16] セメント影響

2016年9月7日(水) 15:50 〜 17:10 D会場 (久留米シティプラザ 展示室3)

座長:赤木 洋介(三菱マテリアル)

16:50 〜 17:05

[1D16] セメント系材料の硫酸塩劣化(DEF)に関する検討

*渡邊 禎之1、小川 彰一2、山田 一夫3、川端 雄一郎4 (1.都産技研、2.太平洋コンサルタント、3.国立環境研、4.港湾空港技術研)

キーワード:硫酸塩劣化、DEF、固体核磁気共鳴分析、エトリンガイト、高温養生

DEF(delayed ettringite formation)は、硫酸塩劣化の一つであり、コンクリートが初期に高温履歴を受けると、長期的に膨張を生じる劣化現象である。放射性廃棄物の処分施設において、発熱廃棄体周辺の充填モルタルや、プレキャスト材料では、DEFが発生する可能性がある。
本研究では,固体核磁気共鳴分析(27Al-NMRおよび29Si-NMR)および粉末X線回折を用い、DEF膨張におけるAlの存在状態に着目して、DEF膨張のメカニズムを検討した。
その結果、高温履歴を受けた試験体は、C-S-HへのAl固溶量は減少したが、ハイドロガーネット相が生成してAlを消費し、また、C-A-H相が分解してアモルファス状のAlが生成した。水中養生によって、このアモルファス状Alが硫酸イオンと反応してエトリンガイトが生成して長期的に膨張を生じると考えられた。