2016年秋の大会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 306-1 原子力安全工学(原子力施設・設備,PSAを含む)

[1F09-13] PRA2

2016年9月7日(水) 14:45 〜 16:05 F会場 (久留米シティプラザ Cボックス)

座長:成宮 祥介(関西電力)

15:45 〜 16:00

[1F13] 原子力プラントの地震・内部溢水複合事象の動的リスク評価

*張 承賢1、鈴木 貴大2、山口 彰3 (1.東京大学大学院原子力国際専攻、2.東京大学、3.東京大学原子力専攻)

キーワード:内部溢水、連続マルコフ過程モンテカルロ法、複合事象、動的リスク評価

タービン建屋において非耐震性配管である循環水配管等の破損に起因する内部溢水によって安全機能が損なわれる可能性がある。このため、原子力発電所内で発生する溢水事象に対し、原子炉施設の安全性を向上するためのアクシデントマネジメントの整備が重要である。その際、各部屋の水位変化などの溢水シナリオの時間進展をはあくすることは、効果的なAM対策に有用であると考えられる。
本研究では、地震による冠水対応設備の破損を仮定し、止水版の破損部位の大きさについて連続マルコフ過程モンテカルロ法を用い、水位上昇を考慮したシナリオシーケンスの定量化を行った。タービン建屋に位置する補助給水系等の工学的安全設備の機能喪失確率を、シナリオの時間進展を考慮して計算し、イベントツリーに組み込むことで、炉心損傷確率の時刻歴変化を考慮したシナリオ定量化手法を構築した