2016年秋の大会

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VI. 保健物理と環境科学 » 保健物理と環境科学

[1I05-08] 線量評価

2016年9月7日(水) 15:55 〜 17:05 I会場 (久留米シティプラザ 小会議室)

座長:吉田 至孝(INSS)

16:40 〜 16:55

[1I08] 福島第一原子力発電所敷地内での汚染がれきの限定再利用可能な放射性セシウム濃度の試算

*三輪 一爾1、島田 太郎1、高井 静霞1、鍋倉 修英1、武田 聖司1 (1.原子力機構)

キーワード:限定再利用、汚染がれき、福島第一原子力発電所、放射性セシウム濃度、バックグラウンド線量率

福島第一原子力発電所(1F)敷地内に保管されている汚染がれきを敷地内で限定的に再利用することが検討されている。本研究では再利用を可能とする資源化物中の放射性セシウム濃度のめやすを試算した。めやす濃度は完成した再利用物からの追加的な線量を抑制し、1F廃止措置作業が制約されないよう設定することが肝要である。そのため、高さ1mでの追加線量率を敷地内バックグラウンド線量率とみなせる1μSv/hと設定して資源化物中の放射性セシウム濃度を試算した。コンクリート舗装道路の路盤材として再利用する場合、線量率1μSv/hを満たす資源化物中の濃度は最大10万Bq/kgとなった。めやす濃度を用いて道路上作業者への追加被ばく線量を評価したところ1.3mSv/yで放射線作業従事者線量限度20mSv/yに対して十分低く、また、敷地境界における空間線量は道路まで25m以上離隔すれば境界の目標値である1mSv/yを超えない結果となり、評価結果から試算しためやす濃度の妥当性を確認した。