2016年秋の大会

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VI. 保健物理と環境科学 » 保健物理と環境科学

[1J08-12] 環境放射能1

2016年9月7日(水) 14:45 〜 16:05 J会場 (久留米シティプラザ 中会議室)

座長:服部 隆利(電中研)

15:30 〜 15:45

[1J11] 福島第一原子力発電所事故で放出された137Csの森林土壌中の深度分布とコンパートメントモデルによる下方移行評価

*武藤 琴美1、安藤 麻里子1、小嵐 淳1、松永 武1 (1.原子力機構)

キーワード:福島第一原子力発電所事故、放射性Cs、森林土壌、深さ分布、コンパートメントモデル

福島第一原子力発電所事故により森林土壌に沈着した放射性Csの挙動を調べるために、福島市内の植生の異なる森林において表層リター及び土壌中の放射性Csの分布を2011年6月から2015年8月までの期間に5回にわたり調査した。試料はリター層(L層とF層)と鉱物土壌に分けて採取した。土壌試料は深度5 cmまでそれぞれ1 cm厚、5-10 cm、10 cm以降の7つに深さで分割した。リター及び土壌試料を乾燥した後、Ge半導体検出器でγ線測定を行った。その結果、事故後約5年が経過し、福島原発事故起源の放射性Csはリター層から鉱物土壌への移行が進んでいる事が分かった。また、コンパートメントモデルにより、放射性Csの深度分布の経年変化を評価した。当日の発表では、実験により得られた深度分布とモデル計算により得られた深度分布を比較し、詳細な議論を行う予定である。