2016年秋の大会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 301-2 炉設計と炉型戦略,核変換技術

[1L08-12] 新型炉設計

2016年9月7日(水) 14:45 〜 16:05 L会場 (久留米シティプラザ 大会議室2)

座長:木村 礼(東芝)

15:00 〜 15:15

[1L09] 弗化物溶融塩高速増殖炉の成立性と効用

(VII)LiF-NaF-UF4共融体とLiF-KF-TRUF3​共融体を混合した燃料塩の利用

*三田地 紘史

キーワード:熔融塩炉、弗化物塩、超ウラン元素、プルトニウム増殖、高速中性子

本研究シリーズでは軽水炉使用済燃料を有効利用するために熔融塩高速増殖炉を提案している。これまでは濃縮リチウムの入手問題やトリチウム処置の問題がなく放射毒性の少ない廃棄物の生成を特徴とするNaF-KF-UF4塩にTRUF3を溶解した燃料塩を用いる炉の成立性について報告してきた。PonomarevはLiF-NaF-KF塩(FLiNaK)にUF4とPuF3を溶解する燃料塩を提案しているが、我々はUF4共融体とPuF3共融体を混合する燃料塩をICAPP2016で提案した。​LiF-NaF-UF4共融体(融点445℃)とLiF-KF-TRUF3共融体(融点513℃)を混合して燃料塩の最高凝固温度が513℃になれば、炉容器材料の耐熱温度の観点で融点を500℃と想定したORNLの熱中性子熔融塩炉技術を踏襲できる可能性がある。この炉において燃料塩の凝固温度を低く抑制しつつ、増殖を保持するために必要なウラン供給量と燃料塩再処理頻度の条件を検討した。