2016年秋の大会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学 » 201-1 原子核物理,核データ測定・評価・検証,核反応工学

[1N11-15] 原子核理論,計算コード,核データ検証

2016年9月7日(水) 15:35 〜 16:55 N会場 (くるめりあ六ツ門 会議室)

座長:石塚 知香子(東工大)

15:50 〜 16:05

[1N12] 核反応断面積モデルを用いたPHITSの計算結果における系統誤差の評価

*橋本 慎太郎1、岩本 修1、佐藤 達彦1、仁井田 浩二2 (1.原子力機構、2.高度情報科学技術研究機構)

キーワード:PHITS、粒子輸送計算コード、核反応断面積モデル、系統誤差

モンテカルロ法に基づいた粒子・重イオン輸送計算コードPHITSは、放射線の挙動を模擬することができ加速器施設の遮へい計算等に利用されている。PHITSには他のモンテカルロ計算コードと同様に、計算に用いた試行回数に伴う統計誤差を評価する機能が備わっており、その計算結果の信頼性を確認できる。しかし、核データや核反応モデルで模擬している核反応については数%から数10%の不定性が含まれていることが知られており、この不定性が最終的な計算結果に与える影響を系統誤差として評価する手法が求められていた。我々はこれまで、中性子核データの全断面積に含まれる不定性が遮へい計算の結果に対して与える影響を評価する機能を開発し、遮へい材の透過距離に応じてその影響が大きくなることを定量的に示した。そこで今回は、20MeV以上の領域で使用されている核反応断面積モデルがもつ不定性を評価し、その不定性が遮へい計算の結果に与える影響を報告する。