2016年秋の大会

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IV. 核燃料サイクルと材料 » 405-2 放射性廃棄物処分と環境

[2D15-19] ベントナイト中の移行

2016年9月8日(木) 16:05 〜 17:25 D会場 (久留米シティプラザ 展示室3)

座長:佐藤 治夫(岡山大)

16:20 〜 16:35

[2D16] Na型ベントナイトへの過飽和ケイ酸の析出挙動

*笹川 剛1、千田 太詩1、新堀 雄一1 (1.東北大学大学院工学研究科)

キーワード:Na型ベントナイト、過飽和ケイ酸、析出、核種遅延効果

地層処分場の建設における大量のセメント系材料の使用により、処分場周辺の地下水が高アルカリ化し、周辺の岩石などからケイ酸が溶出する。このケイ酸溶存地下水は下流の地下水との混合によってpHが低下することで過飽和状態となるため、重合反応によるコロイド状ケイ酸の生成や、周囲の岩石や人工バリアへケイ酸が析出することが考えられる。以上のようなアルカリフロントの形成によって引き起こされる過飽和ケイ酸の連続的な析出反応によって地下水流路が狭まり、地下水シナリオにおける核種移行を抑制する効果が考えられる。そこで本研究では、人工バリアの一部に用いられるNa型ベントナイトへの過飽和ケイ酸の析出挙動を定量化し、その核種移行に対する影響を見積もった。その結果、Na型ベントナイトへの過飽和ケイ酸の析出を確認し、析出反応による流路閉塞効果が核種移行抑制に寄与することを示した。