2016年秋の大会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 301-1 炉物理,核データの利用,臨界安全

[2H19-23] 臨界管理2

2016年9月8日(木) 17:10 〜 18:30 H会場 (久留米シティプラザ スタジオ3)

座長:遠藤 知弘(名大)

17:10 〜 17:25

[2H19] 燃料デブリの臨界管理技術の開発

(24)福島第一原子力発電所1号機PCVガス管理システム測定値を用いた中性子源増倍係数の推定

*丸山 博見1、竹生 諭司1、鳥谷部 祐1、福島 浩1、松本 英朗2 (1.IRID(日立GE)、2.東京電力ホールディングス)

キーワード:福島第一原子力発電所事故、臨界安全、中性子増倍率、測定遅れ時間、PCVガス管理システム

福島第一原子力発電所のPCVガス管理システムで測定されるFPガス放射能濃度は、炉内の状態を知る手掛かりとなる貴重なデータである。現在計測されているXe135に加えて、Kr87、Kr88が測定できれば希ガス発生から測定までの遅れ時間(測定遅れ時間)や中性子増倍率(中性子源増倍係数)が推定できる可能性がある。そこで、1号機のPCVガス管理システムの6ヶ月間のデータを積算してK87、Kr88の放射能濃度を評価し、Kr87とKr88の半減期の違いから測定遅れ時間を、Kr88とXe135の核分裂収率の違いから中性子増倍率を推定した。その結果、測定遅れ時間は2.4~3.0h、中性子源増倍係数は0.47~0.74となった。今回は予備的に評価した暫定値であり、今後、更に推定精度を高めていく予定である。